カーテンウォールは城を輝かせ、煉瓦が連なる様子は心を震わす。素晴らしいデジタル技術、無形文化遺産基準で新しい一ページへ……この程、国内最大級の城壁専門博物館――南京城壁博物館がプレオープンした。新しい文化的なランドマークが今ここに立ち上がった。
南京城壁博物館は中華門城壁の足元、老門東の隣に位置しており、古い城壁への尊重を原則に、歴史的建造物と現代の博物館における対話とバランスを求めている。博物館そのものが「展示品」である。デザインチームの考えでは、博物館は城壁の歴史と文化を示すキャリアであり、城壁こそこの博物館最大の文化財である。そのため、博物館を城壁と周囲の環境を一体化した芸術品にすることに取り込んだ。中華門の瓮城の上に立って見渡すと、博物館は城壁と都市と寄り添っているようで、高さの異なる三段の城壁が次第に高くなり、長さ50メートルの坂道が中華門瓮城の馬道と遠くから互いに照り映え、淡い灰色のガラスのカーテンウォールに中華門の青レンガ、道路を走る車両が映し出され、まるで芸術品のようである。博物館工事の各段階においても、文化財への尊重が体現され、都市建設と歴史文化遺産における保護・利用の関係も重視された。
この度、南京城壁博物館の建築準備に計2500以上の文化財や収蔵品が募集された。そのうち、最も注目に値するのは黎川県南京城壁の煉瓦官窯である。ともに展示されているものには他に、黎川で発見されたレンガの生地、「新城県」の銘文がついた城壁レンガ、洪武通宝の貨幣などがあり、黎川のレンガ窯で南京城壁レンガを焼いた歴史を証明している。最も驚くのはそこに連なる700余りの城壁レンガであり、展示ホールの中で四つの方面から並んでいて、その中に身を置くと、城壁レンガに潜む歴史文化の情報が直観的に理解され、明代のレンガ製造工芸の精巧さ、築城工程の雄大さを感じるだけではなく、更に説明と城壁レンガ銘文の検索システムを通じて、城壁レンガに名を残す職人と、時空を超えて交流することができる。
デジタル技術の運用によって文化財と歴史文化遺産に命を与えた。南京城壁博物館は技術で文化遺産の生命力を高め、デジタル化のインタラクティブが展示に貫いている。約100平方メートルある四重の城壁砂盤は、明初期の南京城の壮大な規模を再現している。三つ折り幕の没入型映画館を通じて、「南京城の一日」を体験することができる。「私たちの城壁」のマルチメディアスクリーンをクリックすると、100人以上の人から南京の城壁がどんな様子なのかを聞くことができる……市民や観光客の見学、文化財の情報把握をしやすくするために、南京城壁博物館ミニプログラムも同時に登場し、スマートで親切なサービスを提供する。
650歳以上になる南京城壁をよりよく保護するため、南京城壁博物館は世界文化遺産の基準に基づき、高品質の監視・警報プラットフォームを構築した。