南京の冬は湿っていて寒い。少し不快な気持ちになることもある。だが、冬の景色はなんとも趣がある。自然の風景、心も温める温泉、伝統的なスイーツが揃っていてじめじめした空気を少しずつ温めていき、幸せな余熱を残してくれる。
湯山温泉
湯山温泉は、世界的に有名な保養温泉地であり、中国の四大保養温泉地のトップ1である。また、中国で唯一、ヨーロッパと日本の温泉の水質を得た国際二重認定温泉でもある。「千年聖湯、保養天堂」という美称を持つ。
湯山は昔、「温泉」と呼ばれており、温泉があることから、名づけられ、1500年以上の歴史を有する。南朝以来、歴代の有名な高官や文人、風流人がここを訪れ、入浴した。南北朝の蕭梁時期に皇帝に「聖泉」を封じられた。民国時代には、国民政府の蒋介石主席もその地に温泉別荘を建て、今でも見学できる。
温泉体験
南京の冬は寒波がよく来るが、熱波も欠かさずやってくる。南京湯山温泉の一日当たりの湧出量は数千トンに達しており、水温は55℃-60℃の間に保たれている。水質は清くきれいで、カルシウム、マグネシウム、硫黄など30種類以上の鉱物が含まれている。また、微量のラドンやフッ素などの放射性元素もある。そのため、温泉の全称は「ラドンを含む硫酸塩・カルシウム・マグネシウム中温温泉」で、健康効果と病気の治療効果があり、中国の医薬衛生業界の権威者から「全国四大療養温泉」の一つとされている。
温泉のほか、湯山では暖かい日の下での山林サイクリングを楽しめる。または近くの農家では、田園の雰囲気を感じながら、イチゴ狩りもお勧めである。冬季は栄養が足りなくなるため、栄養摂取も必要だが、湯山ならではのスタミナ料理を多く味わうことができる。さらに、温泉ホテルでリフレッシュできるタイスパもいい選択肢だろう。
おなかを温めるグルメ
湯山板鶏は地元の人が一番お勧めのグルメである。味も良く、口当たりもいいが、町で買うのは難しい。高速道路の出口近くには直接購入できる湯山板鶏工場がある。湯山の野鳥・野獣の肉も味わうに値する。一番の特色は湯泉湖の魚の頭で、冬には温かい「魚の頭スープ」を一杯飲むのが、まさに至極の幸せである。