中国ツウのライターが厳選!見どころたっぷりおすすめスポット8選

約2500年の歴史を有する中国の古都・南京。明の時代には中国全土の政治、経済、文化の中心として繁栄、また近代には中華民国の臨時政府も置かれました。今回は、そんな中国・南京ならではの豊かさが感じられる代表的な観光スポットをご紹介します。

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このまとめ記事の目次

約2500年の歴史を有する古都・南京には見所がいっぱい

中国の南部、長江下流域に所在する江蘇省都の南京は、約2500年の歴史を有し、その間、いくつもの王朝が都を置き、栄えてきました。特に、明の時代には中国全土の政治、経済、文化の中心として繁栄。また近代には、中華民国の臨時政府も置かれました。

今回は、そんな中国・南京の、長く豊かな歴史を感じられる代表的な観光スポットを厳選してご紹介します。

①秋の紅葉や早春の梅の時期がオススメの「明孝陵」

南京観光の中心となるのは町の東にそびえる紫金山一帯の「鐘山風景区」。その定番中の定番の一つが、紫金山の南麓にある「明孝陵」。明を建国した朱元璋とその皇后の合葬陵墓で、1381年から32年もの歳月をかけて完成した大規模な陵墓で、ユネスコの世界遺産にも指定されています。
圧倒的なスケール感の明孝陵に加え、フォトジェニックなスポットとして観光客に人気なのが、明孝陵に至る「神道」。6種12対の獣の石像と1対の墓標、4対の武将と文官の石像が配され、陵墓を守っています。なかでも注目は、「カイチ」という名の一角獣。人が争った際、正しくない方を角で突くといわれています。この神道のベストシーズンは秋。長い参道が赤や黄色の紅葉で染まり、とっても見事なんです。
もう一つのオススメシーズンが、早春。神道の北側にある「梅花山」は梅の名所。2〜3月には、紅白の梅やしだれ梅など多種多様な梅が咲き乱れ、とってもきれいなんです。梅は南京市の花でもあり、開花時期には梅祭りも開催されます。

ちなみに梅花山の一角には「孫権墓」も。孫権は、あの『三国志』で呉を築いた英雄。ファンのみなさんは、必見ですね。

②中国の“国父”孫文が眠る「中山陵」

提供:
続けてご紹介するのは「中山陵」。明孝陵と同じ「鐘山風景区」に所在し、中国の近代民主革命で活躍した孫中山(孫文)が眠る場所です。辛亥革命を起こし、「国父」「中国革命の父」とも呼ばれる孫文、本人の遺言により、彼の遺体を南京に埋葬するために作られました。国内では“中国近代建築史上の第一陵”と評価されているのだそう。

③天然のペンダント!プラタナスの並木に彩られた「美齢宮」

提供:南京市観光委員会
こちらも同じく鐘山風景区にある「美齢宮」。国民政府主席官邸として、蒋介石の妻であった宋美齢が贅沢に暮らしていたことから美齢宮と呼ばれるようになりました。

この場所を訪れるのであれば是非、知っておきたいのが、南京市街から山腹にある美齢宮に至るプラタナスの並木道が作り出す天然の“ペンダント”。季節により、夏はグリーン、秋は黄金色に輝くペンダントが見事です。ペンダントトップの真ん中にあるのが美齢宮。
美齢宮の屋根は緑色の瑠璃瓦で覆われ、その上に1000もの鳳凰の彫刻があります。龍が皇帝の象徴で、鳳凰は皇后の象徴。

多くの要人を招いてのパーティーが行われるなど華やかな政治舞台でもあった館内はモダンな造りで、当時の最新設備が整っています。写真は、贅を尽くした料理が供されたメインダイニング。地下には宋美齢専用の厨房もありました。

④ハトの寝ぐら!?「音楽台」のもうひとつの楽しみ方

美齢宮から北に上がっていったところ、中山陵広場の南側にある「音楽台」は、1933年に建てられた野外音楽堂です。舞台の後ろにある大きな壁が反響板となって音が反射し、舞台を取り巻く半円形の会場に届きます。舞台の前には三日月形の蓮花池が。夏場には会場の芝生の緑や会場上の木々の回廊に花が咲き、美しい光景が広がります。

そして何よりも有名なのが音楽台に住むハトたち。会場の椅子下を寝ぐらとする多くのハトが飛びまわっています。そんなハトも構図に入れ、ウェディング写真を撮影する人も!

10元程度で売られている餌を買い、ハトと戯れるのが、音楽堂のもうひとつの楽しみ方です。

ちなみに広大な鐘山風景区を巡る際、留意したいのが先にランチスポットを確保しておくこと。一帯には、ほとんどレストランがないので要注意です。オススメは明陵神道の南側にある国際青年旅館の中のレストラン。
ウッディなホテルの2階にあり、江南料理の数々を堪能できます。

⑤民国時代へタイムスリップ!「南京博物館」の民国館

続けてご紹介するのは、南京城壁の中山門近くにある「南京博物院」。上海、北京に次ぐ規模を誇る歴史・芸術の総合博物館で、江南地方の発掘品を中心に、玉器や漆器、青銅器、磁器、民族美術、清代の文書など、約42万点もの文化財を収蔵しています。なんと入館料は無料!
提供:南京市観光委員会
注目は「歴史館」で見られる「金縷玉衣(きんるぎょくい)」。金縷玉衣とは漢代の皇帝や王が葬られるときに、全身を包むように着た葬衣で、約2600もの薄い玉片を金糸で綴り合わせた玉衣の見事さに驚かされること間違いなしです。
ユニークなのは「民国館」というところ。民国時代の街並みが、まるで映画のセットのように再現されています。南京火車駅には蒸気機関車が停車し、郵便局に映画館、床屋さん、薬屋さん、カフェなどが往時のままに作られていて、セルフィーするのも楽しい。写真の泡水屋さんは小麦粉を練って餡を包んだ餅菓子の店。カフェの店員さんも民国時代の服装です。
各店ではショッピングも可能。当時のパッケージを再現したというレトロなデザインの薬や化粧品、刺繍が施されたシューズなどはお土産にも最適。

⑥歴史ロマンあふれる民国の跡地「総統府」

民国時代の跡が残るスポットの極めつけがここ「総統府」周辺です。1912年、孫文が中華民国の臨時大統領の就任を宣言し、臨時政府を置いたのが総統府です。もとは明の永楽帝の次男の住居だった建物で、清代に南京周辺を総括する総統府が置かれました。1928年に蒋介石が国民政府の所在地としたのもここです。いまも執務室などが残され、中国近代史の舞台を見ることができます。

総統府はモダンな建物だけでなく敷地内にある庭園・熙園も見もの。池を囲んで回廊がめぐる伝統的な江南庭園です。庭園の美しさに加え、池に配された見事な不系舟をお見逃しなく!

ちなみに総統府の周辺は、民国の要人が多く住んでいた公館エリアになっています。現在は、その名残を活かし一帯がリノベートされて、オシャレなホテルやレストラン、カフェなどになっています。特に、頤和路には当時の建物が多く残り、洋館風の建物はドラマや映画の撮影にも利用されています。

⑦世界7大奇観の瑠璃塔も復元、遺跡発掘でも注目の「大報恩寺」

提供:南京市観光委員会
続けてご紹介するのは、2008年の大規模な発掘調査により世界的な注目を集めた「大報恩寺」。地下宮から「仏頂真骨」「感応舎利」「諸聖舎利」「七宝阿育王塔」など国宝級の文物が続々と出土しました。
提供:南京市観光委員会
前身は、約1700年前に建立された江南最初の寺院。仏教を開いた釈迦や玄奘三蔵も訪れたと言われています。その後、明の時代には、陶製の彩色レンガによる9層の塔「瑠璃塔」が作られ、その建築様式の妙からローマのコロッセオ、エジプトのピラミッドなどと並び、「世界7大奇観」の一つにも数えられていました。残念ながら元の建物は現存しませんが、復元された建物を見ることが可能。夜のライトアップされた姿が特に美しく、オススメです。

⑧観音樣にご祈願!パワーをもらえる「鶏鳴寺」

最後にご紹介するのは、南京城壁の台城から南側にある「鶏鳴寺」。1000年以上の歴史を有する仏教寺院で、山を覆うように社殿が点在しています。南京屈指の古刹ながら外国人観光客の少ない穴場の観光スポットです。 PIXTA

最後にご紹介するのは、南京城壁の台城から南側にある「鶏鳴寺」。1000年以上の歴史を有する仏教寺院で、山を覆うように社殿が点在しています。南京屈指の古刹ながら外国人観光客の少ない穴場の観光スポットです。

狭い階段を上がって最初にある観音堂には、願い事がかなうと評判の観音樣が祀られています。お願いごとをして叶ったら、お礼参りは欠かせません。

灯明舎で線香に火を灯します。

最初は塔に向かって、あとは時計回り4方向にお参りし、最後に線香台に納めます。中国のお線香は「香」と呼ばれ、日本のものより太く長いものもあります。

ちなみに山頂付近には精進料理が食べられる食事処が。名物は写真の「長寿麺」。動物性のものは使われていず、エビに見える具材も、植物性のもので作られているんです。

食事処の奥のベランダからは台城や玄武湖が目の前に。その奥には紫金山も望める、穴場ビューポイントです。

いかがでしたか?

いかがでしたか? 今回は長い歴史を有する南京ならではの観光スポットを厳選してご紹介しました。是非、実際に足を運び、悠久の時の流れに想いを馳せてみてくださいね。 shutterstock

いかがでしたか? 今回は長い歴史を有する南京ならではの観光スポットを厳選してご紹介しました。是非、実際に足を運び、悠久の時の流れに想いを馳せてみてくださいね。

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